服のえりの部分を急に引っ張られて、私の体は前につんのめった。
びっくりした私は、
「ちょっ、危ないですよ!!」
と言って、市川くんに反論するために顔を上に向けると
「・・・」
市川くんの綺麗な顔が目の前にあった。
「ひゃぁっ!!」
私は、びっくりして思いっきり下を向いた。
だがその動きは、市川くんによって止められた。
そして、私の顎にそっと触れて上を向かせると
「もっかい言うけど、今度こんなふうに泣いたりしたら、次どーなるかわかってんだろーな。」
と、不敵な笑みを浮かべながらこっちを見てこう言った。
(えぇぇぇぇ!! なに!? 次どーなるか分かってんのかって?? なにそれ、分かんないよ(泣)!!)
