最近色んな感情でごちゃごちゃしてるからかな



「今日1時間目体育祭の種目決めるんだってさ
4日後だから」



体育祭っていっぱい動けるんだよね?



「どんな競技があるの?」



出来ることなら訛った体の感を取り戻したい



「陸上とかが主かな」



陸上...走りか。



「この学校の奴って可笑しいんだよね。授業はサボるくせに体育祭は無駄に張り切ってるから」



確かに教室を見回してみると見たことが無い人がチラホラいる




左後方に目をやると初見のお兄さん3人グループの1番偉そうな人と目が合う



その人はニヤッと薄気味悪い笑顔を浮かべると2人に声を掛けて椅子から立ち上がる




何だか面倒くさそうな人達



「ねぇ成龍さんだよね?俺等と今から遊ばない?面白いと思うよ」



やっぱりナンパ男



この人達紅華のメンバーじゃ無い



倉庫で1度も見たことが無い



「授業をサボるという事はしない主義ですので。放課後も用事がありますから。」



苦手な人種相手に引き攣りそうになる顔



それを叱咤して無理矢理笑顔を貼り付ける



「そんな事言わずにさ〜」



何で気付かないかな



今度こそ顔が引き攣る



日和ちゃんと雛に目をやるとこちらを見てはいるものの口を出そうとはしない



様子見ってことね



「直球に言います。あなた達の様なナンパ男は嫌いだと言っているのです。分かりませんか?」



このまま話し続ければ軍隊長の時の態度、話し方になってしまいそうだから1度切る



「...ふざけんなよ、下から言えば調子乗りやがって」


リーダー格の男の拳がワナワナと震える



まずい...そう思った時には男の拳は目の前に迫って来ていて



それを左手で受け止める



それと同時に腕を捻りあげて男がうつ伏せになるように軽く力を入れて倒す。



完璧に動けなくするのは簡単だけど流石にそこまではやらない



「別に調子になんて乗ってませんよ?それと...しつこい男と、直ぐに手を出す男はモテないです」



馬鹿にしたような笑いが出た



「紅雨、そこらで止めたげて。痛いんだってよ。」



雛に言われて組み伏せている男の顔を見ると確かに痛いって言っている




「手荒な真似してごめんなさいね」



手を離すと男はバタバタと教室を出ていった



「紅雨かっこい〜」



「ありがと、日和ちゃん」



向こうはもっと強い人なんていっぱい居たからこうやってかっこいいとか言われた事が無い



だからそんな事言われると凄い照れる