「あれ?お客様かな?」



後を振り向くとそこには人がいた!




「ぎゃあぁぁぁぁぁ!!!で‥出たぁー!!」



私の声が南校舎に響きわたった。


その勢いで私はドアに体当たりし、ドアを外してしまった。


それだけじゃない。私は驚きのあまり腰が抜け地面に座り込んでしまう始末となってしまった。



まさか、こんな南校舎のような空き教室に人がいるなんて思わないよ‥。


すると行ったはずの先生が戻ってきた。


「南!!やっぱりここにいたか!!‥て何だこれは!?ド‥ドアが外れてるじゃないか!?南!これも、お前がやったのか?」



「ち‥違うんです!これには‥わけが‥!」


確かに私がドアを外したが、決してわざとなんかじゃない。理由があるのに‥!


すると‥



「先生。すみません、僕がドアを外してしまったんです。南さんはたまたま通りかかっただけですから。」


一人の男子生徒が空き教室から出てきた。


暗くてよく見えなかった顔がようやく、見ることができた。


意外と美形だ‥。



「筒井くん。そうなのか?まぁ、筒井くんが言うならそうかもしれないな。じゃあ、そのドアきちんと直しておきなさい。それと、南。あとで職員室に来なさい。」


「‥わかりました。」


私は観念して返事をした。


先生は言うだけ言うと南校舎を出ていった。


南校舎には私と筒井くんという人と2人きりになり少々、気まずい空気が流れた。


でも、この筒井ていう男。どこかで見た覚えがあった。どこだっけ?


そんなことを考えていると、筒井くんがドアを直し始めた。


「あっ‥いいよ!私が外しちゃったんだし!関係ない筒井くんにさせるのは悪いよ!」


私は慌てて言うが‥



「僕がやるから大丈夫だよ。ごめんね。びっくりさせちゃったみたいで。」


そう言いながら、いとも簡単にドアを直した。


言い方からしてとても温和な男子に見れる。


「南さん。よかったら中に入る?汚いところだけど。」


そう促され私は中に入ることにした。


中に入ると2つの机と2つの椅子が置いてあった。他は端の方に積み上げられている。


なんか‥三者面談を思い出すな‥。