私は京で名の知れた髪結い師の娘。
苗を神峰(かみね)名を結月(ゆづき)という。


今日は父親から頼まれた髪塗りの薬を弟たちと買いに行く予定だ。



  「姉上、お代金はしっかり持ちましたか?」



私の一人目の弟。名は維(ゆい)は少し心配症で15歳とは思えないほどしっかりもの。


    「持ったよ、さぁ出発しようか!」


「維(ゆい)は姉上を心配しすぎだって、確に鈍感で鈍くて、すぐ殴るし、忘れっぽいけどしっかり頼まれごとはこなす奴なんだから」



そして2番目の弟。名は啓(けい)といい、見ての通り思ったことはすぐさま口に出すが根は良い子だ。




「姉に対して奴とは何だ!それに鈍感と鈍いは同じだよ!!」