鈴峰side




パパの話を途中で遮ってあの場所へ向かう。




確証はないけど影浪ならあそこにいる




帝を殺したあの場所に




あたしにやられたあの場所に




皆には学校を休むって言っておいた




風邪ひいたって言ったけど信じてくれるかな?




別に皆とのお別れじゃない




あたしがただ邪魔なアイツに勝つだけ




ゆっくり今を噛み締めながら歩いていると




ポケットのスマホが鳴った




《蜜月が捕まった!!鈴峰!アイツに!》




明らかに空気が違う




焦ってんな、これは




翔登の大きな声




「分かった、検討はついてる。お前等は来んな、学校で待ってろ!」




あたしの殺気立った声に電話の向こうが静まり返る。




あたしは一方的に電話を切るとあの場所へ走った。