鈴峰side




光くんたちを頼らないって決めたのは




同じ過ちを繰り返したくなかったから




あたしのために誰かを失いたくなかったから




あの日からあたしは毎日夜の街を探し回っている




アイツがこの街に来たらすぐにあたしが相手出来るように




皆は心配そうにしているけど




何も言ってはこない




それはあたしが一度決めたらやり通す事を知ってるから




あたしに何を言っても無駄な事を知ってるから




影狼は平気で人を殺す




自分の目的のためなら命をその通過点にする




最近まで影狼の事は考えないようにしていた




復讐を考えるより帝を失った事のほうがずっと残ったままだった




でももう見えないフリはしない




潰した筈のアイツが戻ってきたなら二度と戻って来れないようにしないと




総長らしく帝の彼女らしく




皆を守らないと