蜜月Side




バラしちゃって良かったの?




光くんになんて言われるか、




色々聞きたかったけど今の鈴峰には




届かない…そんな気がした




どうすれば"正解"だったのかなんて分からない




鈴峰の直感を信じるしか私たちには




道はないんだ…




鈴峰の勘はよく当たる




きっとバラしたのにも意味があった…よね?




ズンズン前を歩く鈴峰の背中を見つめて




心の中で問う




でも、今回は何か違う気がする




「ねぇ、光くんのとこ行こうよ」




その言葉に鈴峰がゆっくり振り返る




まだ目は銀狼のまま冷たく感情がない




だから、その目で見つめられると怖い




昔を思い出すから…




「あ、光くんか…考えてなかった!」




いつもの調子に戻った鈴峰




ホッと安堵する




いつか鈴峰たちにも両親と同じようになってしまったらって、




時々考えてしまう




意味のないことだって分かってる




絶対みんなはそんな人たちじゃないって…




「よし、回れ右!」




クルッと回った鈴峰はニコッと笑った




鈴峰は笑顔の方がやっぱり良い




目だけで普通の人なら気絶間違いナシ




ある程度経験を積んでる人は震えるくらい




銀狼じゃない鈴峰はすごく美人なのに




そんな綺麗な顔が銀狼になった時




余計怖いんだ




綺麗な人のそういう顔は無条件で怖い




「ねぇ、鈴峰?このあとどうする気?」




きっと、陰口は減る




でも噂が広まるのは早い




きっと、影狼と呼ばれる人にもすぐに伝わる




裏社会でも銀狼=月組総長にはならないらしい




あんまりそこは浸透してない




影狼って人はたぶん=で結ばれてる人




つまり、銀狼は総長で鈴峰である事を知ってるはず