「な…リオンに何を…?!」


一番近くでそれを見ていた国王陛下が声を上げる

説明したいけど…
息が上がって声が出せない

あと、息をするたびに口内が焼けるような痛みが走り何も言えない


「陛下…リオン様の顔色が…」


皆の注目が私に集まる中、カロンがリオン様の顔色に気がつく

苦しげだった呼吸も安定して
少し、顔色も良くなったリオン様がそこにいた


よかった…上手くできたみたい


それを確認したら安心したのか、身体中の力が抜けその場に倒れた

そして、ゆっくり意識が遠のいていった