「リオン…持ち堪えてくれっ!すぐに解毒剤を作らせる。頑張れ」
国王陛下がリオン様を力強く励ます
長男は服毒未遂で目覚めぬ
次男は毒蛇に噛まれて死ぬかもしれない
国王陛下の顔に悲しみや焦りが見える
その顔は我が子を思う親の姿だ
リオン様は頑張っている
国王陛下も頑張っている
私も頑張らないと
私は、スッと立ち上がり静かにリオン様の部屋を出た
出た所にはアイルが待っていた
「ルナ様…?」
「アイル…手伝って」
私はそれだけ言うと走った
「る、ルナ様?!」
アイルも必死に付いて走ってくる
途中で侍女長に怒られたが止まらない
こっちは時間がないんだから


