「…兄が目覚めて一週間。陛下と今後の話をした」
リオン様が変な原因は、その話し合いが原因らしい
リオン様は小さくため息を吐いてから、意を決したように私を見つめた
「陛下は…やはり第一王子であるラルムに王位を与えたいと言っている。俺もそれは構わないと思ってる。兄は国王に相応しい人だと思うし不満はない」
じゃ、なんでそんなに様子が変なの?
「…怖い」
「え?」
何が怖いの?
リオン様が怖がるって何?
「俺が王位を受けなかったら…俺は国王にはなれない。ルナは…王妃にはなれない」
ん?
ちょっと待って…
もしかして、私が王妃になれない事を気にしてる?
なんでそんな事を気にしなきゃいけないの?
っと、そこまで考えてふっと思い出した“ロージィ”の事
ロージィは王位がリオン様に移った事により、婚約を簡単に破棄してリオン様に迫った
まさかと思うが…私がロージィのように離れると思ったのだろうか?
だったら凄く心外である


