ぶっ飛びプリンセス


ラルム様が目覚めて一週間が経った

4年も寝ていたラルム様
筋力が落ちて、今は体を起こすのがやっとだそうだ
なので移動は車椅子
そして、昨日あたりからやっと上手く喋れるようになった様子
しかし、食事は未だにドロドロのお粥

4年の代償は大きいようだ


「…じゃぁ、私はまだ会えませんね」


いつものようにラルム様の様子を話してくれたリオン様に、ポツリと呟く
実は私…まだラルム様と会っていない


「…そうだな」


…なんか、リオン様の様子がおかしい
ラルム様に会いたがってる事に嫉妬してるって感じではない

なんか…隠してるというか…?


「…リオン様、浮気してます?」

「…はぁ?」


何を言ってるんだと言わんばかりの顔をされる

いや、だって…そういう顔に見えたんだもん
ん?でも…リオン様は側室を持てるから浮気にはならないのか?


「えっと…じゃぁ、側室を持たれるとか?」


自分で言ってて凄く嫌だなって思ってしまった
でも、王族の側室は普通だし…


「側室を持つつもりないし、浮気もしてない。何言ってるんだお前は…」

「だって…リオン様、様子が変です」


そう指摘するとリオン様は黙った
どうやら、様子が変な心当たりはあるようだ