「ルナは?探したんだろう?」
カロンに問う
しかし、カロンの表情は暗い
「先ほど…川を捜索していた者達から届けられました」
スッと出されたのは
片手に収まる大きさの金の装飾品
金具が取れ、金の薔薇の装飾も欠けている
でも…間違いない
これは俺がルナに贈った物
プランタンからのお土産
「それと…こちらも…」
次に出されたのは布に包まれた何か
それをそっと解く
そこには湿ったドレスが入っていた
見たことがあるドレスだった
信じたくなかった
「これは…どこに?」
ドレスに触れながらカロンに問う
「ルナ様が流された川…その下流に大きな滝があるんです」
俺の頭に思い浮かぶ国境付近の流れの急な川
その先には落差100mの滝
まさか…嘘だろ?
「その…滝壺付近にドレスはありました。金の髪飾りは…そのもっと下流に落ちていました」
絶望的だった


