妙な振動で目が覚める
頭が痛い


「お目覚めですか?もう少しお待ちください」


聞こえたのは騎士の声
どーやら馬に乗って走っているらしい

私をどこに連れて行くの?
私は城に帰りたい…

私はどれくらい気を失ってたの?
今は何時なの?

アイルは…無事なの?


「ここまで来ればいいでしょう」


そう言って騎士は馬を降りる
私も降ろされる

降ろされた瞬間、手を拘束され逃げれなくなる


「帰して…」


涙が出る


「お城に帰して…」


アイルが心配…
リオン様に会いたい…


「お城?あそこは貴女を閉じ込める牢屋です。私は貴女を王子から解放したんです」

「嫌だ!!お城に帰して!!」


泣きながら叫ぶ
もう、怖くて何がなんだか分かんない


「アイルが…アイルが死んじゃったらどうしよう…」


切られて、蹴られたアイル
最後まで私を守ろうとしてくれたアイル
嫌だよ…そんなの嫌だ