「少々手荒な真似をします。お許しを」


そう言う声が聞こえると、口に布を巻かれる
解こうと手を出すが簡単に掴まれ拘束される


「んーー!!」


必死に声を上げるが、布が邪魔で言葉にならない

その間に騎士は私を小脇に抱える
私が暴れようがビクともしない

そして、騎士は私を連れて部屋を出ようとした
が、そこで騎士の動きが止まる


「ルナ…様…」


倒れていたアイルが意識を取り戻し騎士の足にしがみついていた

そんなアイルに騎士は一瞥をすると…
ガッと大きな音を立ててアイルを思いっきり蹴り飛ばした


「んんーーー!!」


アイルは転がりその場で動かなくなった

アイルっ!
アイルっ!!

呼びたくても出来ない
助けを呼びたくても出来ない
アイルの近くに行きたいのに出来ない

怖くて、悔しくて涙が出る

そして、私は部屋から連れ出されてしまった