「ついた」
「え?」
城の片隅のココに古びた扉一枚
ここが目的地?
疑問に思っているとリオン様がポケットから鍵を取り出す
鍵を開けて部屋に入る
私も後に続き入るが真っ暗で何も見えない
すると、カチっと音がして室内に灯りが灯る
「うわぁ…凄い」
灯りが点いた部屋には沢山の棚があり、そこには薬草を乾燥させた物が瓶に入れられて並んでいる
「ココは…兄に毒薬を渡した薬師の研究室。ココで作られた毒薬で兄は服毒し、薬師も死んだ」
「ココで…作られたんですか…」
それを聞いただけでココが恐ろしい空間に思えてきた
「一応…これが兄の注文票らしい」
「注文票?」
ペラっと出したのは2枚の紙
一枚目に依頼主の名前、受け渡し日時とかが書いてある
「ココの薬師は、城の者の注文を受けてその都度調合して渡す。そういうシステムだった」
注文を受けて…それが出来るってことは、優秀な薬師さんだったんだ


