「男の子…」
「そうだ。多分、この話が元で俺のゲイ説が出回ったんだろうな」
なるほど納得
「まぁ、その話は置いといて。俺はお前に聞きたい事がある」
「なんでしょう?」
「お前の知識で兄を目覚めさせる事が出来るか?」
「え?私ですか?」
私…医者じゃないよ?
それに、この城に優秀な薬師もいるでしょ?
「うちの薬師では解毒が限界だった。目を覚まさせる方法が分からない。お前なら何か分かるるかもしれない」
真剣な顔
とても強い願い
これじゃ、断れないよ
「…あまり期待はしないで下さいね?私は本を読んだだけの素人ですからね?」
「あぁ、ありがとう」
リオン様がホッとするのが分かった
今は何にでも縋りたいのかしれない
私も、全力で問題に試みよう


