「あ――…くそっ…急に降ってきやがった」 え…? イラついたようにそう言って、福嶋隼人くんという男のコは犬みたいにぶるぶるっと頭を振った。 そのせいであたしの頬にぴちゃっと水滴が落ちてきた。 ――急に、降ってきた?? よく見ると彼のシャツや髪は濡れている。 と、その時。 ちょうどお客さんが店内に入ってきてタイミングよく自動ドアが開いた。 見ると外はかなり雨が降り出していた。 ――うそ。 傘持ってない…