「…村瀬いい加減にしろ。ヒトの手で遊ぶな」
「え……あは」
「あは、じゃねぇ。どういうつもりだ? ワケを言えワケを」
カラクリ解明のため福嶋くんの手を頭に乗せたり手の甲でペチペチと頬を叩いたりしていたらさすがに睨まれた。
威圧的な福嶋くんのこの目、昔から苦手なんだよね。逆らえない。
仕方なく観念してしどろもどろ理由を言うと
「…じゃあ、こーゆーことされても俺なら平気なのかよ?」
福嶋くんはあたしに遊ばれてないもう一方の手でタバコを揉み消し静かに立ち上がった。
こーゆーこと…?
いつもより冷ややかな口調の福嶋くんを訝しんでいるとふいに両手を拘束される。
「痛っ…」
手首にきつく食い込む福嶋くんの爪。
気がつくとあたしの身体に馬乗りになった福嶋くんが、尖ったナイフみたいに鋭い眼差しであたしを冷たく見下ろしていた。
「…福嶋…くん?」
…また…
またこの目…
お店でユリカさんを突き放したときにもこんな目をしていた。
どうして…
そんな哀しい目をするの――…?

![Eternal Triangle‐最上の上司×最上の部下‐[後編]](https://www.no-ichigo.jp/assets/1.0.809/img/book/genre1.png)
