ユリカは俺より1学年上の先輩だった。
入学式で新入生に向けて挨拶をしたユリカ、その美貌に新入生は男も女も関係なく目を奪われていた。
ユリカは文字通り高嶺の花だった。
品行方正、才色兼備で家柄もよかった。
実はどこぞの財閥の御曹子と婚約していて告白するだけ無駄、そんな噂が流れていて本来ならモテるはずのユリカは恐れ多いのか誰からも言い寄られなかった。
そして俺も、どうせ徒労に終わるならとハナからユリカをあきらめていた。
そんなある日、俺たちは図書室で偶然同じ本に手をのばした。
まるでドラマか映画のワンシーンみたいに
その瞬間、
時が止まったように俺たちは見つめ合った。

![Eternal Triangle‐最上の上司×最上の部下‐[後編]](https://www.no-ichigo.jp/assets/1.0.774/img/book/genre1.png)
