そんな滅多と、いや一生お目にかかれないだろうスゴイ社長夫人と知り合ったキッカケは…





『隼人頼む!』





久しぶりにかかってきた高校ん時の先輩からの電話だった。



『…先輩、しばらく会わないうちにずいぶんと道を踏み外されたんですね?』



『うるせー。世の中カネだよ、カネ! カネが全て! それに気持ちイイことしてカネもらえてこんなイイ仕事他にねーだろ?』



俺の通っていた高校は難関とされている大学への進学率が毎年かなりの高さを誇っている進学校だった。



先輩ももちろん誰もが知っている有名大学に進学したはずだったのに。



結局、大学は1年足らずで中退、その後は出張ホストとして荒稼ぎしていたらしい。



そんな先輩から久々にかかってきた電話。



昔から自分がピンチになった時は必ずといっていいほど俺に助けを求めてきた先輩だ。



いやな予感がしたが久しぶりにかかってきた電話だし、むげにはせず世間話に花を咲かせていた。



そして、話もだいぶ盛り上がってきた頃のことだった。







『隼人頼む!



一生のお願いだ!!』