綾乃≫≫≫一歩踏み出す努力





「…私のために泣いてくれたのは、あなたと、…彼だけよ――?」



ユリカさんがあたしの背後に目を向けた。



その視線の先を追うと、そこにはあたしを捜している風の福嶋くん。



はたと目が合った。



…ぅわ、ものすごい形相であたしに近づいてくる。



怖っ…



あれ完全にお怒りモードMAXだし。



どっ…どうしよう…



どうする、あたし…



と、とりあえずっ



さ、三十六計逃げるに如かず?



だよね、もちろんここはっ!



…せーの!



ダーーーーッシュ!!!三(ノ><)ノ





「――村瀬!! てめドコ行くんだ!?」





ユリカさんの脇をすり抜けて、全力で逃走しようとしていたあたしの背中に福嶋くんの怒声がグサリと突き刺さった。





ひゃあぁぁぁぁ〜〜〜〜〜〜(ノ>д<)ノ