ガチャンっ…
向かっ腹を立てながらあたしは自分の席に乱暴に腰を下ろした。
はーー最悪。
福嶋くんが出勤してくるまでは昨日の西崎さんとの幸せな余韻に浸りまくってたのに。
福嶋くんと関わったとたんテンションだだ下がりだよ↓↓↓
「で? 何なの? その格好」
ムカムカしてるせいでしぜんと口調がケンカ腰になってしまう。
あたしたちの仕事はいくら私服でもいいって言ったって、どう見ても福嶋くんの今日の出で立ちは出勤スタイルじゃない。
福嶋くんは店頭に立つ要員じゃないから別に構わないけど、それでもここに西崎さんがいたら絶対に注意されている服装だ。
「来たときみんなに引かれたでしょ?」
「ああウケた。つか最初誰も俺だって気づかなくてさ、『おはよう』っつっても目ぇ合わせてくんねーの」
思い出し笑いをしながらタバコに火を点ける福嶋くん。
「客だろうが業者だろうが挨拶されたら相手がどんな野郎でもきちんと挨拶し返すようにちゃんと教育しとけよ。気分悪いだろ?」
「…」
…たしかに。
それはご尤もな意見ですけど…(ーεー)

![Eternal Triangle‐最上の上司×最上の部下‐[後編]](https://www.no-ichigo.jp/assets/1.0.778/img/book/genre1.png)
