「…川本くん」
ふいに声をかけられて我に返ると、傍らに坊主に限りなく近い短髪の男の子が数枚の紙を手に立っていた。
このコは川本慎太郎‐カワモト シンタロウ‐(19)くん。
見た目は素朴な好青年。
笑顔がとってもさわやかな男の子。
背の高さは180以上あって、元高校球児だったせいか体つきはかなりがっしりしてる。
3ヶ月前から雇っているアルバイトのコで、礼儀正しく明朗快活な接客はお客様にも本社のお偉いさんにも受けがいい。
「店長、負のオーラ全開っすね? 今にも死にそーな雰囲気でしたよ?」
「そ、そう…?」
「この世の終わりって感じでヤバかったっす。――あ、ハイこれ」
笑いをこらえながら数枚の紙を差し出す。
「FAX来てましたよ」
「あ…ありがと」

![Eternal Triangle‐最上の上司×最上の部下‐[後編]](https://www.no-ichigo.jp/assets/1.0.758/img/book/genre1.png)
