綾乃≫≫≫上司と部下





――…20**年4月30日



100%不採用だと思っていたあの面接の日から、月日はもう4年半以上経過してしまった。








…あの日。




数々の偶然が重ならなければ…







あたしは今――




どこで




どんな仕事に就いていたんだろう…?










ちゃんと夢を、つかめていたのかな――…?












――pipi♪ pipi♪



「ひゃああああ〜〜(。>ω<) 遅刻遅刻遅刻〜!!!」



――pipi♪ pipi♪



ピッ…



洗面所で慌ただしく身だしなみを整えてきたあたしは、うるさく鳴っていた携帯のアラームを止める。



昨晩ミカの結婚式から帰ってきて爆睡してたあたし。



壮大な夢を見ていたせいで遅刻寸前だよ!!



起きたの9時前だし!!



思わず“ムンクの叫び”ポーズしたあとで跳び起きて、乱暴に顔を洗って歯磨きして薄くメイクして髪の毛整えて。



ってしてたらあっという間に9時半。



朝ごはんなんて食べる暇ない!




お店は10時開店だけど、まだオープン準備期間中なので遅刻はある程度許される。



けど立場的にあたしはそういうわけにはいかないんだ。



生活態度も仕事に対する姿勢も、社員の誰よりもしっかりして、みんなのお手本にならなきゃ!!



だってあたしは――“店長”なんだもん!