大根チップスを大切そうに抱えて店の外へ出る。


「あ、あのっさぁ、ここって駄菓子屋?」


僕は飛び跳ねるカエルの後ろ姿へ向けてそう聞いた。


「当たり前だろ?」


「でも、僕の知っているお菓子は1つもなかったよ?」


「それも当たり前だな。あの店は捨てられた物の種を使って自家栽培して、それをおやつにしてるんだ」


「あの本が自分で作ってるの!?」


僕は驚いて声を上げた。