「ねぇ、マヤを助けてあげることってできないかな?」


僕は自分の湯呑を両手で握りしめてそう言った。


「……は?」


カエルはべぇーと赤い舌を出したまま僕を見る。


「だってさ、このままじゃマヤはまた人の魂を食べるんだろ? 町の連中もマヤを敬遠したままだし、どうにかしてあげなきゃ」


「どうにかって……。本人の怨みが晴れてちゃんと成仏できないとそれは難しいぞ」


カエルはしかめっ面をしてそう言った。


そして自分の両手で火傷した舌を撫で始めた。


この話は終わりだとでも言いたいのだろう。


だけどそうはさせない。