「そっか」


この町に来る物にも制限があるらしい。


あのテレビの魂は壊れた時に成仏したのだ。


「早くこの妙な夢から覚めたいよ」


僕は畳の上に座ってそう言った。


カエルが僕の膝の上に飛び乗り、そして僕を見上げて来た。


「まだ夢だと思ってるのか?」


「当たり前だろ。物の魂が集まる場所に僕がいる理由がわからないもの。夢の出口を探さないと」


僕がそう言うと、カエルは僕から視線を外したのだった。