とても暖かな空間にいたはずの僕は、手にサラリとした感触を覚えて目を開けた。


視界はぼやけていてハッキリしないし、体が重たいし、薬品臭い。


さっきまでとは大違いだ。


どうにか首を動かして周囲を確認してみると、僕の横に愛菜がいた。


突然愛菜と視線がぶつかった僕は驚いて声を上げそうになった。


愛菜も目を見開きなにか言っているが言葉になっていない。