捨てられた町

浩は自分が標的にならないよう、徹底的に僕をイジメる事に専念していたように見えていた。


「冗談なんかじゃない。本当のことだ」


写真は真剣な表情でそう言い切った。


「浩だけじゃない。他の2人も同じ気持ちだった」


「悪い嘘はやめてくれ」


僕はそう言い、左右に首をふってみせた。


もうこれ以上は聞きたくなかった。


散々僕をイジメていた連中が僕の事を尊敬していただなんて、信じられるわけがない。


「尊敬する半面、妬んでもいた」


「妬む……?」