捨てられた町

確かこの写真を撮る時浩が面白い一発ギャグを言ってみんなを笑わせたんだっけ。


だからみんなこんなに弾けるような笑顔を浮かべているんだ。


懐かしさに余計に胸が締め付けられる。


写真をジッと見ている事ができなくなって、僕は写真を床に戻した。


「俺は、お前たち4人の関係の象徴だ」


写真は胸を張ってそう言った。


僕は左右に首をふる。


「もう無理だよ。その頃には戻れない」


「そんなことはない。この写真の中のお前たちは本物の笑顔を見せる事ができている」