それが、どうしてこんなことになってしまったのか、考えても考えてもわからなかった。


「告白なんてするんじゃなかった」


僕は当時の出来事を思い出してそう呟いた。


「本当にそう思うか?」


カエルが熱いお茶を入れて戻って来た。


猫舌なのに、へんなやつ。


「愛菜に告白をしなければ僕はイジメられることはなかった」


「そうかもしれない。だけど、自分の気持ちを抑え込む事になっていただろうな」


カエルが言う。


こんなイジメに遭うと知っていれば我慢していた。


そう言いたかったけれど、言えなかった。


告白をした当時の自分は勉強が得意でスポーツでもできて、無駄に自分に自信があったかもしれない。