ミサが好きなお笑いを茶化す事なく見てあげることができれば変わってきていハズだった。


愛菜だって……。


消極的な性格に寄り添って本音を聞きだす努力をすればよかったんだ。


みんなが少しずつ少しずつ優しさを持てば、こんなことにはならなかった……。


「だけど、お前がいなくなって、ミサはとても後悔している。人を見下して取った笑いなんてただのイジメだったと、ようやく気が付いたんだ」


部屋の隅っこにいた本が、今は僕の目の前にいた。