「こうして使い切って死んだ魂はどうなるの?」


「役目を完全に果たして死んだ魂は、再びなにかの物となって戻って来る。人間でいう転生ってやつだな」


本がそう言った。


「それならそんなに泣く事ないじゃないか。テレビはまた魂を持って生まれてくるんだ」


「でも、でも……」


カエルは泣きじゃくり、テレビにすがりつく。


そんなにもこのテレビの事が好きだったのかと、僕は呆れてしまう。


昔の番組を見る事ができたことは楽しかったけれど、カエルほどの執着は持っていなかった。