「だってお前、匂いするし」


そう言い、DVDは僕に鼻を近づけて嗅ぎ始めた。
「は? 匂い?」


僕は自分の腕を鼻に近づけた。


洗剤の匂いがする。


そして気が付いた。


ミミは僕の匂いを嗅ぎつけてここまで来たと言っていた。


ミミの持ち主は愛菜で、愛菜と僕との接点があったため、ミミにはその匂いをかぎ分ける事ができたのだ。


「もしかして、お前の持ち主は――」


『僕の知り合いなのか?』