カエルはそれも気に障るようで、DVDがしゃべるたびに顔をしかめた。


どうやら相性が悪いようだ。


「なんでそんなカタコトみたいな話し方なの?」


僕がそう聞くと、DVDは困ったように体全体を使って首を傾げて見せた。


「前から、こんな、感じ。なんでか、わからない」


「本を貸してくれ」


カエルがそう言い、僕の許可も待たずに手から本をひったくった。


気に入らないから捨てられてしまうのかと思いきや、カエルはテレビを見るのを諦めて本に集中しはじめた。