「キラキラ光る雨?」


僕は首を傾げた。


「それは勘違いだろう。そんなもの、俺の家には置いてない」


「あらそうなの? 残念ね……」


傘はそう言うと、肩を落として帰って行ってしまった。


僕はその後ろ姿を見送ってからカエルを見た。


「キラキラ光る雨ってなに?」


「正確には雨に似た形のなにか、だな。傘の中には雨に執着しすぎる物がいて、雨が降っていない日でもああして雨を探しているんだ」


「そうなんだ……」