だけど、僕に嘘をついているのは確かだ。


愛菜は意見が言えない子なんかじゃない。


「ルキ。この町の生き物は嘘をつかない」


「だけどミミは嘘をついてる」


カエルの言葉を強く否定した。


体中が熱くて、ミミがここにいることが不愉快になっていく。


愛菜。


それはできればもう二度と聞きたくない名前だった。


忘れてしまいたい名前。


憎んでいる名前。