「こんな感じで、うちは梨乃が嫁いでくるのは大歓迎で待ってる感じなんだ。付き合う事になったのを伝えたら、ふたりして喜んで連れて来いって」

そう苦笑しつつも、悠斗さんはこの状況を喜んでいる様に見える。

これは顔合わせで問題なければサラっと結婚まで流されてく感じでは?!

いや、それに関して反対も何もないのだけれども。
強いて言うなら付き合ってからが早いかな、スピード婚だよ。

でも嫌じゃないし、悠斗さんと一緒に居たい気持ちはあるからもう、それで良いんじゃないかなと思ってしまう。

「えっと、お盆休みの終盤で家の両親が戻ってくる予定なので。ご都合が合いそうならその辺で顔合わせは出来ると思います……」

私がそう言うと、悠斗さんと御両親がびっくりしている。

「えっと、そんな早くなくていい感じなら、それはそれでまた今度にしましょうか?」

そう言うと、悠斗さんが聞いてきた。

「梨乃の御両親は仕事の拠点を海外に移してなかった?」

麻里花から聞いていたからか、そう言われて私は今後の予定を伝えることにした。

「えぇ、そうなんですけど双子が受験になるんで流石にそろそろ日本に腰を落ち着ける気になったらしく、今後は日本を拠点に活動すると言ってまして。このお盆休み後半で帰国してからは子育てが落ち着くまで日本で仕事をするそうです」

そう言うと、悠斗さんは笑顔で言った。

「タイミング的にも良かったんだな。じゃあそこでご挨拶にするから、御両親の予定を聞いておいて?」

なんだか嬉しそうな悠斗さんに、私もクスリと笑って返事をした。

「分かりました。聞いておきますね」