ご飯も終わって帰る途中。

うちの最寄駅で下りて、自宅マンションに向かって歩いている所。

もちろん、悠斗さんと手を繋いで歩いている。

ずっと憧れてたシチュエーションに、私の胸はドキドキと忙しない。


「梨乃、明日も会える?出来たら会いたいんだけど、何か予定入ってる?」

そう聞いてきた悠斗さんに、私は返事を返す。


「特に予定は無いので大丈夫です。双子も今日から1週間両親の居る海外に旅行に行ってますから、心配もないですしね」

そうニッコリ言うと、私の話した内容にすこし驚いた顔して考え始めた。

「それって梨乃が家に1人って事だよね?家事とかは大丈夫だろうけど、1人って心配だな……」

そんな悠斗さんの言葉に、私は笑いながら返す。

「大丈夫ですよ。2人はたまに撮影とかでも居なかったりするし、1人ってのもゆっくり出来るので助かる事もあるんですよ」

そう言うと、考え込んでた悠斗さんは何だか困り顔になっている。

「年頃の女の子が1人って、普通は心配するよ?」

そう言うとぎゅーっと抱きしめてきた。

「悠斗さん?!」

「うちに連れて帰っても良いけど、まだ梨乃には早いかな?明日も会えるし入るまで見てるから、気を付けて帰るんだよ?」

そう言って頬と額にキスをされて、顔を真っ赤にしつつマンションのエントランスで別れて帰宅した。

付き合うとなった途端の甘さに悶えまくっている私は、暫く赤面が治まらなかったのは言うまでもない。