「それで、返事はどうだろう?僕は結構歳上だから、無理かな?」

あまりにも衝撃が大きくて返事が出来ていなかったので、悠斗さんはすっかり落ち着きを見せつつも少し表情が陰ってしまった。

何やってんの私!!
ちゃんと返事しないとダメじゃない!


「違います!私、嬉しくって……。悠斗さんに告白されるなんて、思ってなかったから……」


ついつい、自信のなさから俯き加減で伝える。

「梨乃ちゃん?それって両想いだって思っていいの?」

手を掴まれて言われた言葉に、まともに悠斗さんの顔を見れないままうなずく。

するとすっぽりという感じで、悠斗さんに抱きしめられた。
フーッと安堵のような息をつくと、悠斗さんは私と顔を合わせてこう言った。


「ヘタレでごめん。長い事ずっと梨乃ちゃんの事が好きだったけど、歳のこととか。梨乃ちゃんは可愛くていい子だからもう相手が居るかもとか考えるとなかなか言い出せなかった」

情けなさそうに眉を下げて悠斗さんは続けた。

「でも二次会で、梨乃ちゃんとお友達の会話が聞こえてきて。年齢とかはもうお互い大人だし、振られた時はその時と諦めてとにかく気持ちを伝えてみようと思ったんだ」

言い終わる頃、照れくさそうに微笑む悠斗さんはすっごくカッコよくて可愛かった。

「えっと、長いことって?」

どういう事かなと、思わず聞いていて気になった単語を聞き返す。

「梨乃ちゃんに初めて会った時からだよ。一目惚れだったけど、梨乃ちゃんにとってはただの友達のお兄さんで歳も離れてただろう?眼中に無いも同然だと思ったけどずっと片想いしてたんだ。情けないよね」

そう苦笑する悠斗さんに、私は言葉を返す。