「葵、」

「はい?」

「その首元はなんだ?」

「………え?」

「一心、鏡。」

「はい。葵さん、どうぞ。」

「ありがとう。」

うわー。

そこには、朱雀の歯型がくっきりとついていた。

「あー。」

「おまえ、昨日、あの後、何をしてた?」

「普通に家に帰りましたけど?」

「……そうか。」

「えぇ。」

朱雀と私の関係を知られるわけにはいかない。
今の関係を壊さないためにも。