いじめっ子には愛の鉄槌を





淳太君は嘲笑うような顔であたしを見る。

あたしは淳太君ごときにこうも照れて動揺しているというのに、淳太君はビクともしない。

さすがチャラ男。

そしてチャラ男はさらにありえない言葉を吐く。





「じゃ、本当に付き合うか?」



「冗談じゃない!!なんで淳太君なんかと……!」




そう言って、やっぱりあの日の出来事を思い出してしまう。

淳太君は紛れもなく、あの女性を愛していた。





「あの……淳太君、あたしがあの時大声出さなかったら、まだ彼女と付き合っていたよね?

好きだったんだよね?」



真っ赤な顔で淳太君に聞くが、



「付き合う?好き?なんだそれ」



淳太君は鼻で笑う。