振り返った淳太君は、 「のび華」 あたしを呼ぶ。 その呼び方にビクッとする。 そういえば淳太君、オフィスでは藤井と呼んでくれていた。 あたしを馬鹿にすることもしなかったし、助けてくれた。 その事実に思い当たる。 だが…… 自惚れてはいけない。 きっと、淳太君はあたしと関わりたくないだけだ。 社会人デビューのあたしとの関係を知られたくないだけだ。