呆然と淳太君を見ていると、 「藤井さん」 冷たい声で赤木さんに呼ばれ、慌てて飛び上がる。 赤木さんは眼鏡の奥の冷めた瞳であたしを見て、あたしに告げた。 「君も知っているように、僕たちのチームは三~五十代向けのブランド『SAKURA』のプロモーション企画を担当している。 化粧品下手な君にはあまり興味がないかもしれないから、実際に現場に行って販売員の話を聞くのもいいかもしれない。 それで、来秋向けの商品の発案に繋げたいと思っている」