「あの頃は、桃華ちゃんに本当に申し訳ないことをしたよ」 「いいですよ、昔のことだから」 そう答えながら、ちくりとする。 晴哉さんは大人になって、こうやって謝ってくれるのに、淳太君は謝罪の謝の字もない。 おまけに、いまだにのび華呼ばわりだ。 どう考えても淳太君よりも晴哉さんのほうがオトナでいい男なのに、どうして淳太君に惹かれてしまうのだろう。