そうは言ったものの、ネットカフェに泊まるなんて人生で初めての出来事だ。
おまけに明日は入社式。
荷物もたくさん届くというのに、あたしはどうしたらいいのだろう。
勉強は出来るくせに、こんな時はどうすればいいのか分からない。
もっと機転が利く女になりたかった。
淳太君はそんなあたしを、ほくそ笑んで見ていた。
ほくそ笑むとはこういうことなのかというほど、ほくそ笑んで。
馬鹿にするように細められた瞳、歪んだ口元、腕を組んで立つ姿。
その全てがあの頃と同じで、柊君に助けを求めたくなる。
だけど柊君はもう、あたしを助けに来てくれるはずもない。
あたしはぎゅっと口を結んで俯いた。
そんなあたしに、勝ち誇ったように淳太君は言う。
「ほら。行き場所がねぇんだろ?
じゃ、彼氏なり何なり出来るまで、ここに居ればいいだろ」



