思わず名前を出して、晴哉さんが振り返る。 そして、淳太君が面白いものを見るようにあたしを見る。 そんな二人を、あたしは口をパクパクさせて見ていた。 淳太君と晴哉さんは知り合いなの? どういうこと? 「あ、桃華ちゃん」 晴哉さんはいつもの人のいい笑みを浮かべてあたしを見る。 それよりも、あたしは淳太君が気になって仕方がない。 あたしには晴哉さんがいるというのに、淳太君とキスをしてしまった。