ランチを終え、オフィスへ向かう。
また昼からの仕事が始まると思うと……淳太君に会わないといけないと思うと憂鬱な気分になるのだった。
確かに憂鬱な気分なのだが、胸はとくとくと速い鼓動を刻む。
……あり得ない、淳太君なんてあり得ない!!
そう思いながら、重い足取りで歩くあたしは、前方に衝撃的なものを見た。
黒い少し長めの髪をワックスで散らして、ピシッとスーツを着た男性。
それは間違いなく淳太君だった。
淳太君を見ると、再び胸が熱くなる。
そんな自分に戸惑いつつも、淳太君の向かいにいる男性に目を移す。
そして彼を認識するとともに、ひっくり返りそうになった。
濃紺の素敵スーツを着たお洒落ツーブロックヘアの彼は、紛れもなく……
「晴哉さん!?」
だったのだ。



