桜は見事に咲き誇っている。
学校までの道のりは桜のトンネル。
なのにウキウキしない。
喜んで跳ねたりもしない。
朝日ヶ丘高等学校入学式と書かれた看板。
親子3人、仲むつまじく嬉しそうに写真を撮っている。
私は…唇を噛む。
血が滲み出てきそうなほどに。
式の間、私だけがカメラを向けられない。
「蒼井晴香。」
名前が呼ばれ、返事をするけれど、私の声は届かない。
ふと体育館の無機質な天井を見つめる。
冷徹な眼差しで。
高校生活なんて、これからの3年間なんていらない。
凍てついた、死んだ魚のような目で追う3年間なんていらない。
私が欲しいのは…。
学校までの道のりは桜のトンネル。
なのにウキウキしない。
喜んで跳ねたりもしない。
朝日ヶ丘高等学校入学式と書かれた看板。
親子3人、仲むつまじく嬉しそうに写真を撮っている。
私は…唇を噛む。
血が滲み出てきそうなほどに。
式の間、私だけがカメラを向けられない。
「蒼井晴香。」
名前が呼ばれ、返事をするけれど、私の声は届かない。
ふと体育館の無機質な天井を見つめる。
冷徹な眼差しで。
高校生活なんて、これからの3年間なんていらない。
凍てついた、死んだ魚のような目で追う3年間なんていらない。
私が欲しいのは…。