「おはよー風花」 「おはよー」 「じゃあ風花、またあとでな」 教室に着くと、そう笑って空くんは自分の席に行ってしまう。 あたしたちの距離は、そんなもの。 あたしも友達の田代愛菜(たしろ あいな)ちゃんの机に向かう。 「まーた幼なじみの七瀬くんと登校?」 「ん?うん……」 「だから風花には男っ気がないのよー」 「ええ?!」 高校に入って初めてできた友達の愛菜ちゃん。二年生になっても晴れて同じクラスになれました。